2007年5月20日 (日)

発言に迷彩を施す

CrossConceptは、他人の意見にかみ合うように自分の発言を構成する助けになる。当面は、そこを理解してもらうことが目標だけれども、まだその先があります。

かみ合わせる助けになるなら、かみ合わせない助けにもなる。ネットの掲示板を想像してみてください。

かみ合わせると、かみ合わせた相手の意見と強く結びついて見えるので、どの議論の流れ - スレッド - に乗っているのかという文脈を、読者に勝手に想起させる効果がある、…であろう。

他人の意見の他人とは複数いて、意見は複数ある。CrossConceptは自分の発言を複数の意見とつきあわせることができるので、あの人の意見にはかみ合わせずに、この人の意見にかみ合わせるということを、意図的におこなう助けになる、…だろう。

また、かみ合わせて賛成の発言を構成したり、かみ合わせて反対の発言を構成したりできる。賛成のふりも、反対のふりも、だ。

そういうことを組み合わせて、大勢の目、あるいは議論相手の目から自分の意図を隠しつつ発言する。その助けになる、…なってしまう…のではないか、CrossConceptは。

これは婉曲とは異なります。婉曲表現は、特定の相手に対して自分の意図が伝わることを最終目的とするが、迷彩発言は、特定の相手に自分の意図が伝わらないこと、自分というものを隠すことを主目的としている。

…バーチャルな情報をリアル環境に重ねることによって人物などを社会的に透明化する方法をここでは「社会的迷彩」(social camouflage)とよんでおきたい。

…いままで「図」として社会的に認知されていた物や人物が、何らかのバーチャル情報を重ねられることにより、「地」となり社会的に透明化するのである。…

…自分以外の人にとって重要な「自分について」のバーチャル情報を自分に重ねない限り自分自身の「社会的迷彩」は不可能であり、それを知ることは容易なことではない…

「第12章 メディア社会の未来 - 社会的迷彩」富田英典
富田英典、南田勝也、辻泉、2007、
「デジタルメディア・トレーニング - 情報化時代の社会学的思考法」有斐閣。

…というか、第12章しか、まだ読んでません m(_ _)m

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2007年5月14日 (月)

Discussion ware

Discussion wareとは、意見を戦わせることを支援するソフトウェアのことです。従来の、特に電子会議システムやグループウェア(Groupware)、ナレッジマネジメント(Knowledge management)システムが共有を目指したのに対して、意見を戦わせることそのものを支援するものです。

これは、例えばCrossConceptをIM(Instant Messenger)に組み込んだものが該当します。ただその場にいて、面と向かって話すだけよりも、IM + CrossConceptや、プロジェクタでCrossConceptを表示しながら話した方が、会議の質と効率があがる、そういう道具のことです。

今夜か明日の晩には、CrossConceptのリストを編集できる版をリリースします。

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2007年4月 4日 (水)

道具を設計しよう

エージェントではなくて。野心があるなら。ITの技術者、デザイナー、製品企画者には。それは、こういう意味です。

道具をデザインするということは、それを使うスキルと使い心地もあわせて設計することだ。このスキルがリテラシーとなり、使い心地が充実感となり、それらが文化となったときに、世の中が変わっているかもしれない。

エージェントにはその力はない。エージェントは、既成の文化を前提とするからこそ、人に代わって、ボタン一つで自動的に仕事をすることができる。エージェントは、どんなに優れていても、世の中を変えない。

スキルと言っても、誰がどんなときに、どんな使い方をするという、使いこなしレベルでよい。リビングにはフラットで奥行きのあるソファを置いて、眠くなったらそのまま横になって寝られるようにしたい、といったこと。

使う人のスキルや使い心地を思いをはせたい。だから、道具の設計なのです。

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